妹それともお姉さん?
「間違ってはいないけどしっくりこない英語表現」をテーマにお届けします。
プライベートレッスンでの Free Conversation(フリートーク)や、グループレッスンで近況をお尋ねすると、よく使われる英語表現の中に、「文法的に間違ってはいないけれど、ネイティブは使わない表現」があります。その中のいくつかをご紹介し、正しい表現を解説したいと思います。
(×)I had lunch with my older sister.(姉とランチをしました。)
この文のどこが間違っているの? と疑問に思われることでしょう。確かに間違ってはいません。しかし、ネイティブスピーカーならきっとこう言うでしょう。
(○)I had lunch with my sister.
英語では、兄弟、姉妹であることが大切な事実であり、それが年上か年下かはこだわりません。ほとんどの場合、わざわざ、older や younger はつけません。ただし、話の内容に支障をきたす場合は、もちろんmy older brother とか、my younger sister と表現します。
ところで、日本語には、brother や sister のように、一語で上と下の区別なく、兄弟・姉妹関係を表現する言葉はありませんね。
「兄弟」にしても「姉妹」にしても、兄と弟、姉と妹、というように別々の語を組み合わせてどちらでも取れるようにしています。だからと言って、
「昨日、姉妹とランチをしたのよ。」というのは違和感があります。
上下関係に厳しい日本では、自分よりも年上か年下かを明確にすることが習慣となっています。
余談ですが、自分の兄弟・姉妹だけでなく、両親の兄弟・姉妹も我々日本人は区別しています。伯父・伯母(父母の兄姉)と叔父・叔母(父母の弟妹)のように、父母より年上か年下かを字で区別していますね! その点英語はシンプルです。どちらも
uncle と aunt です。